外務省のページには、ワーキングホリデーの査証の発給要件の一つとして「以前にワーキング・ホリデー・査証を発給されたことがないこと(一部の国・地域を除く)」とあります。この要件は、査証を出す国・地域ごとに見るものです。たとえばニュージーランド移民局は、過去にニュージーランドのワーキングホリデービザを発給された人は申請できないとする一方で、ニュージーランド以外の国でワーキングホリデービザを持っていた人は申請できる、と明記しています。
つまり、1回目と別の国・地域へ行く分には、この「以前に発給されたことがない」という要件には原則かかりません。問題になるのは、同じ国・地域にもう一度行きたいときです。同じ国・地域で2回目に行けるのは、例外にあたる国・地域だけです。
この記事では、日本人が同じ国・地域に一生涯2回参加できる国・地域、英国の滞在期間の扱い、2024年から2026年にかけて制度が改訂された時期、2回目でも変わらない条件を整理します。
確認日:2026年10月14日。出典は、外務省のページ(令和8年4月1日版)、韓国外交部 Working Holiday Info Center の案内(2026-2027年版)、台北駐日経済文化代表処(Q&Aは2026-02-06更新、必要書類のページは2026-08-19更新)、台湾外交部領事事務局(2026-03-09更新)です。
日本人が一生涯2回参加できる国
外務省のページでは、日本人は、カナダ、スロバキア、韓国、台湾で一生涯2回の参加が可能になったとしています。
| 国・地域 | 2回になった根拠(外務省の改訂時期) | 公館側の記載 |
|---|---|---|
| カナダ | 外務省の改訂は令和6(2024)年12月1日。カナダ側の適用は2025年4月1日から | カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)の運用指示に、二国間協定のもとで日本の申請者は2回参加できること、2025年4月1日より前は1回のみだったことが書かれている |
| スロバキア | 令和7(2025)年1月1日から | 外務省のページの記載。詳細は駐日公館で確認 |
| 韓国 | 令和7(2025)年10月1日から | 韓国外交部の案内(2026-2027年版)に記載あり |
| 台湾 | 令和8(2026)年2月1日から | 代表処のQ&Aと必要書類のページ、領事事務局の案内に記載あり |
韓国外交部の案内には、次の記載があります。FAQでは、以前に韓国のワーキングホリデービザを取得した人が再び申請できるかという質問に、原則として一度取得した方は再度申請できないが、国籍によって例外があり、カナダおよび日本の国籍者は二国間協定に基づき最大2回まで参加できる、と答えています。別の注記では、日本の参加者を対象に、参加回数の制限が最大1回から2回に拡大されるとしています。再申請の条件や手続きについては、居住地を管轄する韓国大使館または総領事館に問い合わせるよう案内しています。
台湾については、代表処のQ&A(2026-02-06更新)に、2026年2月から、日本人のWHビザの申請回数は「一生に一度」から「二度」に変わり、原則としてビザの発給回数も1回から2回になる、とあります。必要書類のページ(2026-08-19更新)の発給要件にも、同じ内容が書かれています。領事事務局(2026-03-09更新)は、条件として、このプログラムを理由にした来台のビザを2回以上取得していないことを挙げています。
カナダについては、IRCCの運用指示(二国間協定の一覧)に、日本の申請者は協定のもとで2回参加できると書かれています。注記には、2025年4月1日より前は日本国籍の人は1回(最長12か月)しか参加できず、2025年4月1日から2回参加できるようになった、とあります。以前の参加は、許可される参加回数に数えられる、ともあります。外務省のページの改訂日(2024年12月1日)とは、カナダ側の適用開始日が異なるので、この記事の表では両方を書いています。
IRCCのヘルプセンターには、多くの国では同じカテゴリーに2回は参加できず、国によっては別のカテゴリーに申し込んでも1回しか参加できない、という説明もあります。参加回数の上限に達した人でも、認定団体(Recognized Organization)を通じて参加できる場合がある、ともあります。2回目のカテゴリーや手順は、IRCCの案内で確かめてください。
スロバキアについては、この記事で確認した範囲では、外務省のページの記載しかありません。回数の数え方や再申請の手順は、駐日スロバキア大使館の案内で確かめてください。
英国は2回ではなく最長2年
英国は、上の4か国・地域とは扱いが違います。外務省のページでは、英国では平成20(2008)年から、ユース・モビリティ・スキーム(英国のワーキング・ホリデー制度)で最長2年間の滞在が認められているとしています。
「2回参加できる」のではなく、1回の参加で最長2年まで滞在できる、という整理です。この記事の「2回目に行ける国」の表には、英国を入れていません。
2024〜2026年の改訂の時系列
外務省のページによると、日本は一部の国・地域との間でワーキング・ホリデー制度の一部見直しを行っています。見直しの時期は次のとおりです。
| 改訂の時期 | 対象の国・地域 |
|---|---|
| 令和6(2024)年12月1日 | ニュージーランド、カナダ、英国、デンマーク、オーストリア |
| 令和7(2025)年1月1日 | ドイツ、アイルランド、スロバキア |
| 令和7(2025)年10月1日 | 韓国 |
| 令和8(2026)年2月1日 | 台湾 |
ここで取り違えやすい点があります。見直しの対象になったのは、この10か国・地域です。一方で、日本人が一生涯2回参加できるとされているのは、そのうちのカナダ、スロバキア、韓国、台湾の4か国・地域だけです。
ニュージーランド、英国、デンマーク、オーストリア、ドイツ、アイルランドも見直しの対象ですが、外務省のページに「日本人が2回行ける」という記載はありません。これらの国との間で変わったのは、主に相手国の人が日本で参加できる回数です。
外務省のページでは、日本に来る側の変更を次のように書いています。
- カナダ及び英国国籍の人は、日本で一生涯2回、もしくは2年連続の参加が可能
- ニュージーランド、デンマーク、オーストリア、ドイツ、アイルランド、スロバキア、韓国国籍の人と、台湾出身の人は、日本で一生涯2回の参加が可能
日本から行く側の話としては、「見直しの対象国」ではなく、上の「日本人が一生涯2回参加できる国」の表を見るのが確実です。
2回目でも変わらない条件
外務省のページが挙げている発給要件のうち、年齢などの条件は、2回目かどうかで分けて書かれていません。
- 査証申請時の年齢が18歳以上30歳以下であること。オーストラリア、カナダ、韓国、アイルランドとの間では18歳以上25歳以下ですが、各国・地域の政府当局が認める場合は30歳以下まで申請できます
- 子または被扶養者を同伴しないこと
- 有効な旅券と、帰りの航空券など(または航空券などを購入するための資金)を持つこと
- 滞在の当初の期間に生計を維持するために必要な資金を持つこと
- 健康であること
台湾の代表処のQ&Aでは、申請に年齢制限があるかという質問に、申請時に満18歳以上満30歳以下(満31歳不可)であることが条件、と答えています。この記載は回数によって分かれていないので、2回目の申請でも年齢の上限は同じと読むのが自然です。2回目だから年齢が緩和される、という記載は、確認した範囲にはありません。
つまり、1回目を終えてから間をあけすぎると、2回目の申請時に年齢の上限を超えるおそれがあります。30歳までに2か国に行くことを考えている人も、年齢は申請時で判断される点に注意してください。国によって、細かな条件や、1回目との間隔の決まりがあるかどうかは違います。申請先の公館の案内で確認してください。
次に確認すること
行ける国と年間発給枠の全体は、入口の記事ワーキングホリデーに行ける国の一覧にまとめています。台湾の申請条件や必要書類、費用は台湾ワーホリの条件と費用の目安にあります。
1回目と同じ国で2回目を考えている人は、その国の駐日公館が出している最新の案内を確認してください。制度は改訂が続いており、この記事の内容は確認日の時点のものです。
記載は確認日時点の情報です。年齢・発給枠・参加回数・申請方法は、渡航先の駐日公館等の最新の案内で確認してください。
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