オーストラリアは、日本が1980年に最初にワーキングホリデー制度を始めた国です。外務省の表では、日本人向けの年間発給枠は「無」とされています。
この記事では、日本人が使うワーキングホリデービザ(subclass 417。以下「417ビザ」)の申請条件、費用、滞在中にできること、処理期間、2年目と3年目のビザの条件を整理します。
確認日:2026年10月15日。出典は、外務省のページ(令和8年4月1日版)と、オーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の417ビザ、WHMプログラムの各ページです。
申請できる人
内務省の417ビザ(1回目)のページに書かれている主な条件は次のとおりです。2回目と3回目の条件は、後の「2年目と3年目のビザ」で説明します。
- 年齢は18〜30歳。内務省の国別の一覧では、日本は「Japan - 18 to 30 years」です
- 申請はオーストラリアの国外からオンラインで行い、申請時と決定時の両方で国外にいること
- 扶養する子を同伴できず、家族を申請に含めることもできません
- 以前に417ビザまたは462ビザでオーストラリアに入国したことがないこと
- 健康要件と人格要件を満たすこと
- オーストラリアの価値に関する声明(Australian Values Statement)に同意すること
年齢は、31歳の誕生日の前日が終わるまで、つまり前日の午後11時59分(オーストラリア東部時間。夏時間の時期は東部夏時間)まで申請できます。数え方の詳しい話はワーホリは何歳まで?にまとめています。
外務省のページには、オーストラリアは18歳以上25歳以下、ただし政府当局が認める場合は30歳以下という但し書きがあります。外務省の書き方と内務省の書き方は違うので、申請するときは内務省のページの日本の欄を確かめてください。
費用の目安
公式のページで確認できたお金に関する事項は、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ビザの申請料 | 1回目はAUD840.00。2回目と3回目はAUD1,000.00 |
| 資金 | 滞在初期の生活と出国のための資金として、通常およそAUD5,000。これに加えて、出国後の行き先までの運賃 |
| 健康診断・警察証明・生体情報 | 費用がかかることがあります。金額はこの記事では扱いません |
| 健康保険 | 417ビザのページでは加入が強く勧められています。医療費は自己負担です。ビザに条件8501(適切な健康保険を維持する)が付いた場合は、加入を続ける必要があります |
為替で円に直した金額や、航空券代、現地の生活費の相場は、確認できた公式の数字がないので、この記事では扱いません。内務省のビザ条件の一覧では、417ビザに付くことがある条件の一つに8501が挙がっています。自分のビザに付いた条件は、許可の通知かVEVO(オンラインのビザ確認)で確かめてください。
エージェントに頼む場合の手数料の考え方は、ワーホリのエージェントは無料でよいのかにまとめています。
滞在できる期間と入国の期限
417ビザで滞在できるのは12か月です。1回目のビザでは、入国した日から12か月滞在でき、その間は何度でも出入国できます。国外にいた期間の分だけ12か月が延びることはありません。
注意したいのは、1回目のビザでは、許可された日から12か月以内に入国する必要がある点です。この期限は延長も延期もされません。
2回目のビザをオーストラリア国内で許可された場合は、12か月の数え方が変わります。内務省の2回目のページでは、1回目のビザ(または1回目が切れたあとのブリッジングビザ)でいる間に許可されたときは、1回目のビザが切れた日(または切れるはずだった日)から12か月、別のビザでいる間に許可されたときは、許可の日から12か月とされています。自分の滞在期限は、許可の通知かVEVOで確かめてください。
許可のあとに、eVisitor(subclass 651)やTransit(subclass 771)などの別のビザを取ると、ワーホリビザは失効します。ETA(subclass 601)は例外で、ETAが発給されてもワーホリビザは失効しません。ETAを持っていても、ワーホリビザの許可後に入国すると、その日からワーホリビザの12か月が始まります。
働くことと学ぶこと
417ビザでは、どんな仕事でもできます。ただし、通常は同じ雇用主のもとで働けるのは6か月までです。税金は払うことになります。オーストラリア国税庁(ATO)の雇用主向けの案内では、雇用主は給与の額にかかわらず年金(superannuation)を積み立てる必要があり、18歳以上の従業員なら働く時間にもかかわりません。積み立てた年金は、出国後に受け取れると内務省は案内しています。
学ぶことは4か月(17週)までできます。
内務省の「Specified work and conditions」のページでは、この二つがビザの必須条件として説明されています。
- 条件8547:同じ雇用主のもとで働けるのは最大6か月。内務省が定める例外に当たる仕事なら、許可なしで続けられます。例外に当たらない仕事で6か月を超えて働きたいときは、許可の申請が必要で、6か月が過ぎる前に申請します
- 条件8548:就学は最大4か月
2年目と3年目のビザ
1回目のビザの期間中に、3か月のspecified work(指定の仕事)をすると、2回目のビザの対象になります。2回目のビザで6か月のspecified subclass 417 workをすると、3回目のビザの対象になります。2回目のビザでも、就学は4か月までです。
3か月と6か月は、在籍していた期間ではなく、働いた量で数えます。内務省の案内では、3か月は最短88日、6か月は最短179日の期間とされ、その期間にその仕事のフルタイムの人がふつう働く日数やシフトと同じだけ働く必要があります。週5日より少なく働く場合は、そのぶん長い期間が必要です。
2回目のビザは、1回目と違って、オーストラリアの国内からでも国外からでも申請できます。国内で申請した場合は許可のときも国内に、国外で申請した場合は許可のときも国外にいる必要があります。審査中のブリッジングビザが出るのは、国内で申請した場合だけです。
年齢の条件は2回目と3回目でも同じで、内務省のページでは、申請時に18〜30歳であること(一部の国は35歳)が条件に入っています。たとえば30歳で1回目のビザを取った人は、指定の仕事を終えていても、2回目を申請するときに31歳になっていれば申請できません。
指定の仕事は、原則として、2回目のビザを申請するなら1回目のビザを持っている間に、3回目を申請するなら2回目のビザを持っている間(2019年7月1日以降)にしたものが数えられます。例外として、内務省はブリッジングビザの場合を挙げています。1回目の417ビザが有効なうちに2回目の417ビザを申請し、その審査中に1回目のビザが切れてブリッジングビザになった場合は、そのブリッジングビザの間にした指定の仕事を、3回目のビザの条件に数えられます。この場合も、数えられるのは指定の仕事(対象の業種と地域の仕事)に当たるものだけです。ほかにも、COVID-19 Pandemic eventビザ(subclass 408)の間の仕事を数えられる場合など、内務省のページには別の例外も載っています。
指定の仕事は、オーストラリアの法律や賃金の取り決め(award)どおりに賃金が支払われた仕事である必要があります。無給のボランティアを数えられるのは、山火事などの自然災害で指定された地域での復旧作業に限られます。
specified workの要件は、内務省が一時的に柔軟に運用しています。対象の業種と郵便番号の地域で、その業種の運営を支える仕事も認められることがある、と案内されています。具体的な業種と郵便番号は変わることがあるので、内務省の「Specified work for Working Holiday visa (subclass 417)」のページで確かめてください。この記事では一覧を載せません。
処理期間と申し込みの時期
内務省のWHMプログラムの最新情報のページには、ワーキングホリデーメーカーの人数が過去最高の水準にあると書かれています。そのため内務省は処理期間を平準化している最中で、平均はおよそ3か月の見込みです。
内務省は、許可が出るまでは航空券の予約や、仕事・就学の約束をしないよう案内しています。出発の時期を決めるときは、処理期間と、許可から12か月以内という入国の期限の両方を見る必要があります。
年間の上限と抽選
内務省の「Status of country caps」のページでは、Work and Holiday(subclass 462)ビザで年間上限(cap)がある国は、毎年7月2日に受け付けが始まると説明されています。このページに日本は載っていません。
WHMプログラムの最新情報のページでは、抽選(ballot)が導入されているのは462ビザの中国、インド、ベトナムで、インドネシアでも導入予定とされています。日本人が使う417ビザには、年間の上限や抽選の案内は見当たりません。
2026年7月1日からは、キプロス、フィンランド、ドイツ、韓国の国籍の人が417ビザで18〜35歳になりました。日本人には関係ありません。
次に確認すること
行ける国と年間発給枠の全体は、入口の記事ワーキングホリデーに行ける国の一覧にまとめています。
内務省のページは更新されます。申請の前に、417ビザのページで申請料、資金の目安、処理期間の最新の内容を確認してください。この記事の内容は、確認日の時点のものです。
記載は確認日時点の情報です。年齢・発給枠・参加回数・申請方法は、渡航先の駐日公館等の最新の案内で確認してください。
出典と確認日 記事の根拠を確認する
情報確認日:。
オーストラリア内務省
- Working Holiday visa (subclass 417) First Working Holiday visa(国別の年齢上限)
- Working Holiday visa (subclass 417) Second Working Holiday visa(2回目の条件:申請料・年齢・3か月の指定の仕事)
- WHM program latest news(処理期間・上限と抽選の対象)
- Status of country caps(年間上限の対象国)
- Specified work and conditions(条件8547・8548、指定の仕事の運用)
- Specified work for Working Holiday visa (subclass 417)
- Working Holiday visa (subclass 417) Third Working Holiday visa(3回目の条件:申請料・年齢・6か月の指定の仕事)
- See visa conditions(ビザごとに付くことがある条件の一覧)